きょうこのことを思う

2016年09月

『怖い絵』シリーズ
中野京子
角川文庫

各章、一枚の絵から始まる。
一見、暗い感じや怖い感じはするけれど、綺麗な絵。
だが、そこには深い闇がある。
死のにおいのする王朝。
血みどろの歴史を持つ国の歴史。
虐げられた人々。
芸術家の心の闇。


人間ほど怖いものはない。


使われている言葉は決して易しくないので、万人に勧められる本ではない。
しかし、一度この世界にはまれば、
たちまち中毒になる。

著者・中野京子先生は、
日テレ「世界一受けたい授業」にも
出演されたことがある。
それをご覧になり、おもしろいと思われた方ならば中毒になれる。

私はこの本からはいったのでこれを勧めるが、
中野京子「怖い絵」ならなんでもおもしろい。

敬老の日を含む三連休に合わせて。

みつえばあちゃんとボク
岡野雄一
西日本新聞社
 
私は、西日本新聞に掲載されていたのを読んだので、

本作掲載の漫画はひととおり見たことがある。

それでも楽しめる一作。


ペコロスおかの…岡野雄一先生の作品は、 

絵のタッチが丸くてかわいく、文字が素朴。

「笑い・社会・老い」の3要素がいい感じに散りばめられている。
(全部「い」で終わらせることができて満足。話し言葉なら気持ちいいだろうな)

岡野先生といえば

『ペコロスの母に会いに行く』だが、

個人的にはこちらがいい。

…それは、心が子どもだから?

確かに、子どもらしい夢っぽい話は本作ならではだと思う。


そこがいいんだけど。


本作の中で、印象深いワード。

 「ヨルトシナミ」

はじまりはひとつの単語。

そこから、どんどん「ずれていく」のがおもしろい。


「くみとり」
ここのみつえばあちゃんの言葉がいい!



「まーくん、おばあちゃんは本当はもうボケてしもうとって」
このテーマは繰り返される。

手がかりを探して、手がかりをもとに推理するゲーム。


操作は少々わかりにくいが、捜査内容は比較的簡単。

「‼︎」に沿って、証言または現場(証拠探し)と捜査を移動する。

捜査には、証言内容と証拠が必要。

証言は左右に画面をこする。

証拠は画面の中の現場の怪しい箇所をタップ。



樹液シートは効く。


立ち仕事や歩き通しで足が疲れた日の夜に使うと、

老廃物がたくさん出てくる。

出てくるものが老廃物なのか疑わしくても

翌朝のスッキリ感は本物。

足が疲れた日の夜、足の裏に貼って寝よう。


今日は中秋の名月だが、曇っているので見えない。

今日が陰暦8月15日。

かぐや姫が月に帰ったとされる日。


日本最古のフィクション


かぐや姫は「罪を得て」地球にやってきたという。

かぐや姫の罪とはなんだったんだろう。

「罪を得て」地球にやってきたということは、

地球とは刑務所なのか。


地球での刑期として課せられることは、


私たちのように、今こうして生きることなのか。


私は、地球を刑務所だとは思わないけれど…


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